Riding School 武蔵野署
ワンディ・バイクスクール 初級
2004/03/28
@府中運転免許試験場

キレた連中が集まるという府中の講習会(初級)に初めて参加しました。受付の始まる午前8時半ごろ会場に到着しましたが、既に35〜40台程度は来ていて、コアな参加者の意気込みを感じました。武蔵野ワンディ・バイクスクールのホームページよりダウンロードしてあらかじめ印刷しておいた申し込み書に、受け取ったゼッケンの番号を記入し、保険代200円を添えて受付に提出します。受付で初めての参加の旨告げると、講習会参加カードと「警視庁」と印刷されたいかめしい(?)シール(正式には「二輪車安全運転推奨シール」というらしい)、それに参加賞である手ぬぐいをいただきました。

午前9時より講習が始まりました。その日は春の全国交通安全運動を前に、二輪車事故防止大会と銘打った日で、まず全員が整列し武蔵野署の方や警視庁の方々のご紹介とご挨拶がありました。参加者代表の方による宣誓の後、普段はやらないらしい人工呼吸・心肺蘇生法の講習がありました。その後集合写真撮影を撮り、おまちかねの実技が始まりました。まずは体操をして体をほぐし、乗車姿勢のレクチャーが始まりました。既に幾つかのスクールに参加してきたので、乗車姿勢についてはスクールによって違いがあることは知っていたのですが、ここでも違いがありました。それは腕で、ここで教えていたのは、ハンドルを持つ腕は絞り気味にして脇を閉めるという形でした。またハンドルは手で押し気味に握るそうです。柏秀樹さんのスクールでは脇を開き気味にして肘を外に張り、ハンドルは外から握って(両腕円形)、ハンドルを極力フリーにすることを教えられています。ここでは背筋のことは特に言われていませんでしたが、例えばホンダ系のHMSでは猫背で乗ること(少し語弊あるかも)が推奨されます。柏秀樹さんは猫背で乗ると長期間のうちには必ず腰痛になるのでやめなさいと教えられています。まあ、どれが絶対というものではなく、自分で試した上で自分にあったものを取捨選択すればいいのでしょう。結局は自分の体と安全のことですからね。

初級はまず低速バランスセクションから始まりました。その中にある千鳥走行をいままで行ったことがなく、どういうものかと期待していました。で、千鳥走行とは要するにオフセットパイロンスラロームなのですが、違うところはバイクを真直ぐに立て極低速かつハンドルフルロックで決められたコースを通り抜けるところです。少しでもハンドルを切るタイミングが早かったり遅れたりするとパイロンの通過が厳しくなるので、極低速でバランスをとりながらハンドルをきりたいところで切れる、つまり極低速で自在にバイクをコントロールする技量が求められます。最初の2回はうまくいきませんでしたが、その後は要領もわかり、なんとか足つきなしでクリアできました。次の一本橋は15秒程度でまずまずといったところです。しかしその後の課題である小道路転回はまったくうまくいかず、一度も道幅内でUターンできませんでした。足をつかずに行っていたのですが、特に足をつけという指示がなかったので、足つきUターンは初級では行わないのかもしれません。白バイ隊の方に「絶対下を見ないで首を回して行きたい方向を見て」とアドバイスをもらってトライしてみましたが、少しは転回半径は小さくなったものの、最後までパイロンで規定されている道幅内でUターンすることはできませんでした。これは要練習です。次の波状路は特に問題なく通過できました。その後の8の字は時々白バイ隊の方が追いかけてくるので面白かったです。最後にストレートパイロンスラロームを行って1セットが終了します。これを5セットぐらい行って低速バランスセクションは終了しました。

午前中の次のセクションは四輪コースを使ったコーススラロームです。広い府中試験場のコースを使い、他の交通が一切ない状態で行うハイスピードコーススラロームです。初級グループが自己申告により3班(激走班・体調悪い班・中庸班)に分かれます。とりあえず様子を見るために激走班の先頭(!)に並びます。黄色いニンジャに乗った指導員の方について走行が開始されました。最初はゆっくり行きますとのことだったので楽についていけました。しかし後ろの黄色のドカティのおにいさんがやたらアオってくるので、追突されたらかなわんとばかりに1周目が終わったところで先にいってもらいました。2周目は少しペースがあがり、指導員さん、ドカティさん、それに私が3台連なって走りましたが、私のうしろのBMWのおにいさんは随分離れてしまいました。それにしても前のドカティのおにいさんはよほどアオるのが好きなのか、本気を出していない指導員さんをアオりまくりで後ろから見ていて笑えました。そのうち私の後ろが入れ替わったようで、グングン近づいてくる銀色のヤマハ(?)車が見えたので、先にいってもらいました。途中で一回休憩があり、年配の特別指導員の方が赤いVFRでデモンストレーション走行をみせてくださいました。走りはさすがに年季がはいっていて、少しの無駄もなくパイロンをスムーズに回られます。パイロンの回り方のコツ(大きく外から進入し、パイロンに一番近づいたところでは既に次の目標に車体が向いている)をおっしゃっておられました。休憩後に再度同じコースを走ります。先導する指導員の方が代わり、この方は相当な早いペースで引っ張られます。その指導員の方と黄色いドカティさんはあっという間に見えなくなりました。黄色いドカティさんは十分中級以上ですな。シャレで初級を受けたのでしょうか・・・私は前を行く銀色ヤマハさんと連なって走ります。後ろはまったく付いてきません。3〜4周走ったところでこのセクションは終了となりました。その後バイクを二輪コースに移動して、昼休みになりました。

午後は二輪コースでのコーススラロームです。完熟走行後、1台ずつ数秒の間を置いてコースに入ります。インフィールドセクションでは桶川より道幅が狭く、気を抜けないコースだと感じました。SRTTの内藤さんに鍛えてもらったおかげで、なかり余裕で走れました。しかし途中黄色いニンジャの指導員さんに、内側の肘が突っ張りすぎとのアドバイスをいただきました。これは私の悪いクセで、意識して腕の力を抜かないとコーナリング中にイン側の肘が突っ張ってしまい、これは結果的にイン側押し舵になっています。このクセは今までアドバイスをいただいたイントラさんのほとんどが指摘されるので、相当突っ張ったように見えるのでしょう。「あっ、またやっちまった」とその後は意識して腕の力を抜くようにしました。その後別の指導員さんが後ろを走ってくださって、待ち行列にはいったときにその指導員さんの方を見ると、手でOKのサインを出していかれました。途中一回の休憩があり、そのときにやはり年配の特別指導員の方のレクチャーがあり、コーナーに入る手前では大回りをしてコーナーに入りやすいようにすることをおっしゃっておられました。休憩終了後同じコースを数週走ってこのセクションが終了となりました。終了直前、先程OKを出してくださった指導員の方に、「このような大きなバイクを狭いコースで素早く切り返すときには、逆操舵を使ってみては?」とのアドバイスがありました。例えば右から左に切り返すときには、右コーナリング中、左に切り返す最初にキッカケとしてハンドル少し右に切り増す(逆操舵)ことでバイクが楽に起きるとのことでした。ただし、大きく逆操舵してしまうと前輪から滑ってコケるので、操舵の度合いはホンの少しだけとおっしゃっていました。このアドバイスをいただいたと同時に走行が終了してしまったので、実際に試してみることはできませんでした。次回やってみようと思います。

最後にゼッケンが回収され、二輪試験待合室で少しのお話のあと散会となりました。この日は特別な式典があったため、少し走り足りないような気もしましたが、講習会の内容は自分にとって満足できるものでした。初級であったためか、特別指導員の方によるデモンストレーション走行や丁寧なレクチャーもあり、一部で言われているようなホッタラカシというイメージはありませんでした。ただ走り方のレクチャーの内容は、既に他のスクールで習ってきた内容と概ね同様であることがわかったので、次回からは走る時間を多く取れるクラス(中級デビュー?)に参加しようと思います。保険代200円でこれだけ走れるのですから、民間のスクールにある程度通って基本ができている(自分ができているという意味ではない)方は、この官製のスクールを走り込みに利用するとよいのではないでしょうか。コストパフォーマンスは非常に高いと思います。新参者には馴染めないような雰囲気も一部にはある(かもしれない)ということを聞いてはいましたが、自分がトシとっているせいか、特に気になるようなこともありませんでした。まあこれは、結局参加者本人が雰囲気をどう捉えるか、あるいは自分で雰囲気を作るかということなんですけどね。

また行こっと。

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