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VOLVO V50 2.4i 2006 | |
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ホイールスペーサー・ハブボルト | F(+5mm)・R(+15mm) | ホイール内側洗浄 |
2006年3月に純正ホイールでツライチを行ったときに、フロントには協永産業社製5mm厚のスペーサー(P-005)を装着した。装着時気になったのは、スペーサーの内径(75mm)が車体側のハブ径(63mm)と異なるので、スペーサーを正確にセンターに位置させられないことであった。といっても、スペーサーの位置はハブボルトによって概ねセンターには収まるし、スペーサーの重量は75g(実測値)と比較的軽いので、正確にセンターに位置していなくとも、ホイールバランスに与える影響はないようである。実際、装着から1年以上が経過しているが、高速走行時を含めて特に問題となるようなことはなかった。ただし、問題がなければそれでよいかといえば、必ずしもそうとは言えない。スペーサーが破損して事故になったというハナシはあまり聞かないし、破損したところで即ホイールが外れてしまうものでもないかとは思うが、しかし、他の直接走行に関係ないパーツに10K単位のカネを注ぎこんでいるのに、大切な家族を乗せるクルマの足回りのパーツが1個0.4K以下の汎用品というのは、なにかバランス感覚に欠けるような気がしていた。 上のような考えがあり、またVSTストラットタワーバーのほとぼりも少しずつ冷めてきたので、汎用品でないV50専用の5mm厚のホイールスペーサーを入手することにした。このようなスペーサーは、多くの先達が装着しているHEICO社製の他に、H&R社製やEibach社製があることがHIROさんのブログにより示されていたが、今回はこの中からH&R社製のもの(10356331)を国内の通販で入手することにした。購入価格は11.7Kであった。国内には在庫が無くドイツ本国へ発注するとのことで、納期は約1ヶ月を要した。到着したスペーサーは、写真で見たことのあるHEICO社製のそれと同じような形状である。箱の中には2枚のスペーサーの他に長さ50mmのハブボルトが10本同梱されていた。 装着はホイールを外して以前のスペーサーを取り外し、代わりにH&R社製のスペーサーを取り付けることになる。ホイールを外したところ、車体側ハブに錆が出ていたので、まず錆をワイヤーブラシで落として錆止めの意味でグリースを塗布した。次にスペーサーを内周の面取り部分を内側にしてハブにはめ、その上からホイールを取り付けて完了である。今回ハブボルトは交換しなかったが、これは以前のスペーサーを取り付けたときに、ホイールナットを社外品に交換して十分なナットの掛かり(10回転/15mm)を確保したからである。今回の新しいスペーサーは以前のものと同じ厚み(5mm)なので、ナットの掛かりには変化がない。 リアについては、HEICO社製15mm厚のワイドトレッドスペーサーに加えて、今回フロントから外したものと同じP-005を装着してあり、合計で片側20mのワイドトレッド化を行ってある。このワイドトレッド化はかなりのルックスの向上をもたらし、筆者はとても気に入っていたが、最近になってフェンダー内面にタイヤショルダーが接触した痕跡を発見した。運転中には一度もそのような感触はなかったのだが、フェンダー内面上部のプラスチックが、長さ10cm程度にわたってざらざらとした感触に変化している。タイヤのほうにも、ごく軽いが接触の跡が見つかった。そこで今回リアからもP-005を取り外した。ワイドトレッド化は片側15mmとなってしまったが、考えていたより外観の印象は変わらなかったので、安全をとることにした。今回のカスタムは、外観にはほとんど変化がないけれども、長い間気になっていた一抹の不安を拭い去ることができ、とても満足することができた。 今回の作業でホイールを4輪とも外すことになったので、ブレーキダストで真っ黒になっているホイールの内側を洗ってみた。実は以前も一度ホイールを外して内側を洗い、ついでにサファイアコートを施しておいた。この効果か、今回のホイール内側の洗浄は、水をかけながらタワシで軽くこするだけで、ブレーキダストを簡単に洗い流すことができた。次回のために、もう一度サファイアコートも施しておいた。内側をキレイにしたホイールで走ると、何故かバネ下が軽くなったような気がするのはとても不思議である。 |
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左右ブラケット | バッテリー端子回り止めツメ | 取り付け状態 |
前車1999年式V70にストラットタワーバーを装着したときには、かなり感性の鈍い筆者にもその効果が体感できた。なかでも印象的だったのは、高速直進性が大きく向上したことである。比較的幅が狭くグリップの低いタイヤを履いていたことあり、もともと直進性そのものは悪くはなかったのだが、ストラットタワーバーをつけた後では、さらに直進性が向上し、高速走行時の安心感が違ってきたように感じた。もっとも、V70はメーカーから純正パーツとしてストラットタワーバーが供給されていたことを考えると、何らかの効果が体感できてもおかしくはない。一方V50には純正パーツとしてのストラットタワーバーは用意されていない。フォードC1プラットフォームを採用するV50のボディー剛性は高いレベルにあるとされていて、実際、V70で感じられたような、大きめの段差を乗り越えたときのフロアが震えるような感じもないし、一輪だけ段差に乗ったときのボディーのねじれ感や軋みもほとんど感じられない。さすがにボディーのしっかり感は、設計が新しいだけのことはある。 しかしボディー剛性や設計年次だけで語れないのがクルマの面白いところである。例えば長距離を走った後の疲れは、旧V70の方が圧倒的に小さい。V50の方が疲れる要因のひとつには、筆者が年齢をかさねたせいもあるだろうが、クルマ側の原因としては、シートのつくりが違うことにあると思う。V70のシートは大柄で、座面の前後長がV50に比べて長い。座面の短いV50のシートはモモの裏側(ヒザに近い方)のサポート性が悪く、これが疲労度を大きくしているように思えてならない。もうひとつの原因として考えられるのはタイヤである。OEMタイヤ(17インチオプション)であるコンチネンタルスポーツコンタクト2は剛性や応答性が高く、V50のノーマルサスペンションには荷が重い。特にタイヤの空気圧が高めのとき、荒れている路面ではサスペンションがタイヤを御しきれず、クルマの方向性が定まらないような感じで、細かい修正舵を要する。これが長距離走行での疲労度を高めているような気がする。 ただ、疲労度を軽減するためにシートを交換するのはあまり現実的ではない。V50でジムカーナをやるとか、よほど腰痛がひどいなどの理由があれば別だが、エアバッグやWHIPSが仕込んである純正のシートを社外品に交換するのは、大きな決断と出費が要る。それに、外したV50のシートが部屋にあることを想像するだけで気分が沈むし、部屋の中でサイドエアバッグが出た日には、カミさんに家を叩き出されるのは目に見えている。それに対して、タイヤを交換するのは比較的現実的である。タイヤはどのみち磨り減るか古くなれば交換しなければならない。ただ、納車後約1年半で8000km程しか使用していないタイヤを廃棄するのは、Sustainabilityを重視すべきこの時勢、かなりうしろめたいものがある。結果として、廃棄物を出さずに直進性を改善するにためには、ストラットタワーバーを試すしかないという、意味不明な理由をつけて、その購入に踏み切ることにした。 V50用の純正ストラットタワーバーがないことは前述したが、車幅は違うが同じプラットフォームを採用する新型C70のT5には、標準でストラットタワーバーがついている。これがV50に流用できれば、費用は安く済むに違いないが、それが可能かどうかは、これを書いている時点までには確認できなかった。サードパーティー製のものは、筆者の知る限りVST製とSAM製しかない。SAM製のものは装着にかなりの加工が必要なことが、同じV50に乗るVACのpoohさんからレポートされていた。結局、無難なVST製のストラットタワーバーを通販で入手することにしたが、その価格は標準的な国産車用の2倍以上と、マイナー輸入車ゆえの悲哀を感じることとなった。取り付け作業は、エンジンフードを開け、左右ストラットタワー上部のボルトを外し、ストラットタワーバーのブラケットを、先に外したボルトで共締めして取り付けるだけである。基本的にポン付けであるが、筆者の個体は、左側ストラットタワー上にあるバッテリー端子回り止め用のツメが垂直に立っており、これがストラットタワーバーのブラケットに干渉したので、ツメを水平近くまで曲げる(伸ばす)必要があった。 取り付け後、中央高速道路を使ってテスト走行を行ってみた。筆者の鈍い感性では、段差を通過したときに、なんとなくカーナビ取り付け部のビビリ音が大きくなったような気はするが、ボディー剛性の大きな変化は感じ取れなかった。高速時の直進性に関しても、V70にストラットタワーバーを装着した時のような大きな変化は感じ取れなかった。ただし、修正舵の度合いは若干減っているような気はするので、長距離走行時の疲労度に関しては少し期待をしてよいかもしれない。都合よく捉えれば、ストラットタワーバーで劇的な変化が感じられないのは、V50のボディ剛性が高いことの証左であろう。一般に、ボディーが高ければサスペンションやタイヤの性能が十分に発揮されるというから、次回のタイヤ交換時のインプレッションの変化が今から楽しみである。 かくして、クルマは重く、サイフは軽くなっていく。 |
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バラスト/HIDバーナー | 試験点灯/バラスト取り付け |
夜間点灯 |
クルマの光物カスタムとしては定番である、フォグランプのHID化を行った。これを行うきっかけとなったのは、V50のバイキセノンヘッドライトに少々不安を感じたことである。具体的には、夜の中央高速道路を走っていたときに、ひとつの集団を抜け出し前方の集団を追っている際、街灯のないところに差しかかり先が見えずかなり怖い思いをした。普段は東京の街中しか走っていないので全く気付かなかったのだが、V50のバイキセノンヘッドライトのロービーム側の配光は、上側が鋭くカットされており上方に漏れる光が全くない。街灯がなければ、カットライン(目測で30mくらい)より先は真っ暗である。通常ロービームは40m以上先を照らしてはいけないとされているが、他のクルマと比べてV50のカットラインは近すぎる気がする。 キセノンヘッドライトは光量が大きいので、対向車を幻惑しないため、ロービーム側で上方へ漏れる光をカットするのは理解できるが、街灯のない高速道路を単独走行する場合、30m先程度までしか見えないのは、考え方によってはかなり危ない。例えば100km/hで走行している場合、1秒間に走行する距離は27.8m(100000/3600)であるので、ある時点でロービームの照射範囲内の一番遠くに見えている地点(約30m先)までは約1秒で到達してしまう。一般にブレーキ反応時間(前方の障害物を認知しブレーキをかけ始めるまでの時間)は0.7-1.0秒程度とされている。つまり100km/h走行時に30m先までしか見えていないとすれば、そこに障害物があれば衝突する以外の選択肢はないということになる。メルセデスのロービーム(キセノン)が、他のクルマに比べてかなり眩しいような気がするのは、単に気のせいではないと思う。 このような状況ではハイビームに切り替えれば済むこともあるが、ひとつの集団を抜け出し前方の集団を追っているとき、ハイビームにすれば前方の集団にまで光が届くような場合、ロービームのまま走らなければならない場合もある。特にV50のハイビームはバイキセノン+ハロゲンであるため相当強力であり、ハイビームで前車に迫ると余計な軋轢を生む可能性もある。ヘッドライトの光軸を上げて対応する方法も考えられるが、V50のヘッドライトユニットはロービームの光軸だけを変更することはできない。ロービームの光軸を変更するとハイビームも同時に変わってしまい、そうなると車検時に元に戻さなければならなくなる。V50のバイキセノンヘッドライトは、ヘッドライトユニット内のシャッターをソレノイドで動かしてプロジェクタレンズを半分覆うことでロービームを実現している。よって理論的にはそのシャッターを削るなどしてプロジェクタレンズを覆う面積を小さくすれば、ハイビーム側の光軸を変更せずロービーム側だけの光軸を上げることができる。こうすれば車検にも対応できるが、そのシャッターをどれぐらい削ればよいかは試行錯誤するしかないし、もし壊してしまったらかなりの出費を覚悟する必要がある。いろいろ考えた末、今回これにチャレンジするのは見送ることにした。 そこで代替案として、フォグランプをHID化して光量を増やし、前方を広く照らすことで問題に対処してみることにした。純正のフォグランプのH11バルブをHIDバーナーに取り替え、その圧倒的な光量でロービームの光が届かない遠くの場所をも照らすことを期待するのである。というわけで、後付HIDキットとして定番のCRIZE HIDコンバージョンキットを入手した。バルブタイプはH11、色温度は一番見易いといわれる4300Kにした。巷では車検対応の6000Kが売れ筋らしいが、ここはぐっと我慢して実用性に賭け4300Kとしておいた。取り付けはフロントバンパーをサクッと取り外し、バラストを適当な位置にタイラップで取り付ける。次にH11バルブにつないでいたフォグ用の入力電源をバラストにつなぎ、バラストから出ているケーブルをH11バルブと取り替えたHIDバーナーにつなぐ。このキットに付属のバラストは、要求される入力電圧が低くて済むらしく、バッテリーから直接電源を引く必要がないのがよい。HIDバーナーが2本とも正しく点灯することを確認してフロントバンパーを元に戻し取り付けは完了である。キットに付属の説明書どおりに作業をしたところ、バーナーの焼き入れに関する記載がなく、実際に焼き入れをしなかったが、その後の点灯時にフォグランプハウジング内に煙が立ち込めることはなかった。 さて、実際どれぐらい先を照らしてくれるのか、夜になるのが待ち遠しかったが、夜になって点灯した途端、全くもって何の効果もないことがわかった。やはりフォグランプはフォグランプで、ドライビングアシストランプとは機能が違うようだ。期待していた、遠方を照らす効果が全くない上に、上方に光が漏れており前方から見ると少し眩しい。本当に霧が出たときには少しは役立つかもしれないが、それなら黄色い色を出すHIDバーナーにしておくべきか。これはただのファッションというより、街中で点けると単に対向車に迷惑なクルマになる可能性はある。投資した以上、取り外すのも悔しいので、とりあえず取り外さずそのままにしておくことにした。高速道路で前車に迫りながら道を譲っていただくときに少しは役に立つかもしれない。久々にあてが外れたカスタムであった。 |
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